理事長所信

2021年度 公益社団法人浦安青年会議所
第42代理事長 堀木 修吾


【スローガン】

率先励行

~未来のために 覚悟をもって~

【はじめに】

1981年9月、私はこの世に生まれ、浦安青年会議所と同じ年を重ねてまいりました。幼少時代からサッカーに夢中になり、時間があれば外でひたすらボールを追いかける日々を過ごしました。部活に明け暮れる毎日でしたが、母親の勧めで中学校一年生の夏に参加した浦安市主催の「少年少女洋上研修」にて、市内の小・中学生、約150人が大型フェリーを利用した、4泊5日の行程で、洋上での生活と研修の場を体験することとなりました。それは人間形成に必要な心の豊かさやたくましさ、さらに異年齢間での集団生活を通して友情と連帯感をはぐくみ、次代を担う青少年の健全育成を図ることを目的とした事業でした。これをきっかけに、「浦安市リーダースクラブ」という、リーダーの育成を目的としたボランティア団体にも入会しましたが、それが私の人生のターニングポイントでした。そこで出会った仲間との影響で、学級委員長や部活のキャプテン、小さなところで言えば合唱祭の指揮者など、あらゆる場面でリーダーとして活動していました。もちろん、必ずしもすべての物事が簡単に進むわけにもいかず、都度立ちはだかる困難がありましたが、そこで、悩み、考え、手を取り合いながら乗り越えてきたことが、自ずとリーダーとして根幹にあるべきものを自分の中に形成していったと自負しております。成人を迎え、様々な社会経験を積む中で、縁あって「浦安市消防団」に入団することになり、その活動を通して自分の住むまちのことを真剣に考えることになりました。また、多くの方々とつながることで、自分の知らなかった浦安も知ることになり、一層浦安を好きになり、浦安のためになることを考え続け、率先して行動に移してきました。ただ受け身で過ごしていた生活では絶対に体験することの出来ない経験を積み重ね、気がつけば14年もの歳月が流れ、役職も経験し、この先の自分のステップアップを考えた時に、この浦安青年会議所の存在を知ることとなりました。

2016年1月より、浦安青年会議所の一員となり、志高い同年代の人達と浦安をよりよいまちにしていくための運動をする中で、一つの気づきがありました。長年浦安の「ために」活動していましたが、青年会議所では浦安を「よりよく変える」運動をおこなっていました。活動と運動の違いに気づき、現状を知り、よりよくするためにはどうすればいいのかなど考えたこともなかった自分は、浦安の過去を調べ、現状を知り、浦安市民に何を求められているのか、様々な役職を経験しながら、明るい豊かな浦安の創造に向けた青年会議所運動を展開して参りました。

浦安は1889年、堀江・猫実・当代島の3村が合併し浦安村が誕生。130年余りの歴史があり、かつては陸の孤島と呼ばれた漁師町でしたが、度重なる埋め立て事業を経て、現在では首都圏屈指の住宅都市、そして世界的に有名なテーマパークを擁するアーバンリゾートのまちとして、著しい成長を遂げてきました。また、2016年には日本全国813市区中、財政力指数首位を記録するなど、豊かな財源のおかげもあり、市民サービスの充実が図られ、住みやすいまち浦安の知名度は全国区へとひろがってまいりました。しかしながら、全国的に人口減少・少子高齢化など社会環境が大きく変化する中、浦安市も高齢化が進展するなど人口構造の変化や、時代によって今までとは違ったアプローチの仕方が必須になってきます。それに加え、新型コロナウイルス感染症(COVIT-19)の影響により、「新しい生活様式」を求められ、今まで普通に過ごしていた生活が当たり前ではなくなることで、ひとり一人の価値観が変化していくなか、今後どのような運動が求められるかをしっかりと見極め、「よりよく変化させる」ことが我々浦安青年会議所の使命であると考えます。そして、これからの浦安の未来を担う子どもたちにも対しても、現状の問題をしっかりと調査し、解決のための運動をおこなっていくことで、明るい豊かな浦安の実現へと一歩近づくと考えます。

昨年は浦安青年会議所にとって設立40周年という記念すべき年ではありましたが、世界が未曾有の事態に見舞われ、緊急事態宣言が発令されるなどし、思い通りの運動が出来ずに、悔しい思いをしました。しかし、それでも私たちは前に進まなくてはなりません。こんな時だからこそ、私が率先してメンバーに背中をみせ、浦安青年会議所を牽引していかなくてはならないという気持ちが芽生えました。

私が掲げたスローガン「率先励行」とは、人の先頭に立ち、物事に対して懸命に励むことを意味します。委員会などの組織運営の中で「誰かがやってくれるから、自分には関係無い」と無関心な様子を時折目にしますが、その姿勢に拍車がかかった未来に明るい光りは差し込まないと強く感じます。組織の弱体化は人材不足だけではなく、人材の成長不足が招いているのではないでしょうか。片手間で出来るほど、青年会議所の活動は甘くありません。本業が忙しい傍ら、本気で汗をかいて、熱い議論を重ね、切磋琢磨しながらメンバーと向き合うことこそが、浦安青年会議所に入会している意義だと思います。浦安青年会議所に入会しなかったら出会うこともなかった仲間や地域、他業種とのつながり。浦安のみならず、千葉県内や関東、日本全国やアジア、はたまた世界へと、青年会議所のバッジと名刺があれば、誰とでもつながることができるこの組織に誇りを持ち、平等に与えられる成長の機会をつかみ取りましょう。

そして成長した私たちが、浦安の未来に向けてなにができるかを本気で考え、まちづくりの先頭にたち、失敗をおそれずに率先して行動することで、光り輝く浦安を創造してまいります。

【時代の変化に特化した組織運営】

時代や環境が変わる時、人や組織もまた変わらなければ存続することはできません。私たち浦安青年会議所は、単年度制の特色を活かし、信条を変えることなく、事業や組織のかたちを変えることで、時代の変化に合わせて、運動することができます。長年紡いできた組織運営を基礎としながらも、良かったものは取り入れ、改善する点は躊躇無く改善することで、一歩ずつ成長することにつながります。時代の流れを見ていても、昔は何も問題とされなかったことが今は大きな問題と認識され、今まで通用していた常識が非常識に変わることもあるでしょう。そういった時代の中で、私たち浦安青年会議所も大きく変わる転換期にきていると考えます。メンバーには仕事、家庭がありそれに要する時間があります。それぞれが限られた時間の中で活動するには、今までと同じではなく、今までの運営方法を見直し、組織を進化させていかなければなりません。今の時代に合った柔軟で多様性をもった組織に変革することが必要です。

2020年、世界を未曽有の事態へと陥れた新型コロナウイルス感染症(COVIT-19)の影響で、私たち浦安青年会議所にとってもWeb会議の導入や委員会運営の変化、非対面での事業など、感染拡大の観点から、新しい活動スタイルを余儀なくされていました。現在では新しい生活様式により、ウイルスと共存しながら社会活動を再開しているこの現状下、今まで当たり前だった事が当たり前ではなくなったことを認め、新しい考え方を備えることが必要になりました。今やらなければならないことを考え、本当に必要なものに時間を使い、メンバーがより活動しやすい組織へ変わらなければならないと考えます。新しい組織の秩序を築いていく中でも、注意するべき点があります。ルールや約束の中で定められた期日を守ることは社会人としての常識でありながら、現状では青年会議所の活動自体が仕事でないというところから疎かになってしまうところもあります。そのことは互いの信頼を損ね、負の悪循環への始まりとなりかねません。何事にも期日があり、その期日に向かって計画性を持って行動します。期日を守ることは時間を有意義に使うことにつながり、時間と心に余裕ができることで、互いに信じあえる人間関係を構築することとなり、組織力が昇華されていくと信じ、メンバー一人ひとりが率先して行動しましょう。

【信念を持った会員拡大と交流】

私たち浦安青年会議所が運動を展開していくには、運動を共にする仲間の存在が必要不可欠であり、組織の拡大を成功させ、団体としての規模を高めていかなければなりません。そのためにやらなくてはならないことを考え、率先して行動に移さなければ、現状は何一つ変化しませんし、悪化の一途を辿る他ありません。近年、拡大に対して行動をしてこなかったわけではありませんが、私たち青年会議所メンバーが自ら率先して真剣に会員拡大を行っていないことが大きな原因なのかもしれません。まずは拡大方法について検証するところから始めます。今まで行ってきた拡大の方法を見直し、総括する事で、新たな拡大方法を見いだせるはずと考えます。拡大の仕方がわからない、拡大対象者がみつからない、誰かがやってくれるだろうと、どこか他人任せになっているのではないでしょうか。今年みんなで拡大を成功させなければ、近い将来、浦安青年会議所の存続に関わってきます。浦安青年会議所が素晴らしいまちづくり団体、そして最高の仲間が集い、ひとづくり団体として自己成長できる場だと確信を持ち、運動しつづければ、必ず結果がついてくるはずです。

拡大運動はメンバー一人ひとりが拡大の重要性を認識し、多くの手法を用いるとともに、情報交換や情報共有が必要となります。その情報をもとに定期的に拡大対象者を迎え、浦安青年会議所を知ってもらう場を創出し、我々の活動を理解してもらうことが大切です。そして、様々な場面でつながったご縁を結ぶことで、新たな仲間を迎えることができます。メンバー一人ひとりがつながりをもって会員拡大に取り組み、目標を持って率先して行動することが、光り差す未来への一歩となります。また、メンバー一人ひとりが会員であることに誇りを持ち、自信を持って浦安青年会議所を知人に勧めるためにも、メンバー自身に「浦安青年会議所が好き」と思ってもらわなければなりません。誰であれ、自分が楽しいと思わない団体に人を勧誘したりはしませんし、拡大は誰かがやってくれるだろうと他人任せになってしまいます。活動に参加すれば楽しい事があり、この人達に逢えるなど、青年会議所メンバー同士の心の通った交流が必要と考えます。メンバー同士の交流だけではなく、堅い信頼関係で結ばれているOB・OGの皆様と交流の機会を創出し、当時の拡大の手法や、メンバー同士の信頼関係構築の方法などのヒント得る事で、魅力ある組織へと進化しなければなりません。

そして、品格ある青年経済人として絶えず物事に取り組み、絆をはぐくみながら成長を続ける魅力的な人材が多く所属する団体となり、しっかりと情報発信し、アンテナを立て情報をキャッチすることで、まだ見ぬ仲間との縁がつながるはずです。これからも浦安市民から必要とされる団体であり続けるあるために、メンバー一人ひとりが率先して行動しましょう。

【今求められるリーダーの育成】

2020年、新型コロナウイルス感染症(COVIT-19)の蔓延により、世界はこれまでにない大きな危機を迎えることとなり、今まで当たり前だったことが当たり前ではなくなり、人々の人生観や価値観が大きく変わろうとしています。2011年の東日本大震災の時も、震災前と震災後で日本人の価値観は大きく変わりました。震災前は都市化や単身化の進行、プライバシー重視などで、地縁・血縁は希薄化していましたが、震災で改めて、家族との信頼関係や、近隣住民とのふれあいを大切にしたい、「人と人とのつながり」への意識が高まったと思います。浦安市においても震災の影響で液状化現象が発生し、浦安市災害ボランティアセンターには延べ8,629人のボランティアの方々が来所し、泥かきなどのボランティア活動を行い、多くの支援が集まる中で、市民の中に、人との出会いや絆を大事にしたいという価値観もより一層高まりました。

新型コロナウイルス感染症によるパンデミックが東日本大震災と大きく違うのは、その状況が日本に限ったことではなく、既に、グローバル社会全体の危機となっていることと、今後の見通しやその経済的・社会的インパクトが把握できていないことにあります。現時点での危機の内容と規模から見て、東日本大震災やリーマンショック以上のインパクトがあり、人生観や価値観だけではなく、生活スタイルにも大きな変化を及ぼす状況です。

価値観が変化する中で、重要になってくるのが、未来に導くために、信念を持った揺らぐことのない決断をするリーダーの存在だと私は考えます。大小関わらずこのような深刻な状況であっても必ずリーダーという名が存在し、そのリーダーの資質次第で、良きも悪きも組織の状況は大きく変化します。今回の騒動でリーダーとしての資質が問われる事態に直面した人も多いかと思います。実際に私も当時社内では目前の諸問題への対応に追われてしまい、将来を見据えて周りを導くことが出来たか疑問が残りました。

リーダーシップ論は時代ごとに変化していきました。古くは1940年代にさかのぼり、生まれながら持つ特質であるという考え方が前提という時代から、1980年代のカリスマ的リーダーシップ、現在ではサーバント・リーダーシップなど、時代背景によって、変化してきました。

そしてこれから、今までの常識が大きく変化しつつある中、社会において一人ひとりが活躍できるようリーダーのあるべき姿が変化してくると考えます。これから訪れる時代に即したリーダー像を見極め、アップデートし、時代を乗り切るリーダーシップを身につけることが大切です。新たな問題が次々と持ち上がる状況で、正解のない難しい決断や迅速な決断を迫られる場合があります。それは大企業や中小企業だけではなく、もっと身近で小さな組織でも存在しえる状況であり、多くの方が一度は経験したことがあったのではないでしょうか。私は一番小さな組織は家族であると考えます。小さな組織のリーダーから大きな組織のリーダーまで、リーダーと呼ばれるすべての人の資質を向上させ、今後起こりえるどんな事態にも対応出来る力を兼ね備えることが、浦安を守り、活性化につながることを信じ、メンバー一人ひとりが率先して行動しましょう。

そして2021年。浦安市においても、これからのリーダーを決める浦安市長選挙が行われます。私たち青年会議所は、幅広い活動を通じて、より良い社会を実現することを目的として運動を行う団体であります。その運動を市民と共に展開していこうとする団体である以上、浦安市民にまちの未来を決める主権者である事の意識を醸成していかなければなりません。新しい時代のリーダーを選ぶこの機会に、率先して運動していきましょう。

【強くしなやかな青少年の育成】

日本の教育制度は、いかによい大学に入る学力をつけるかに重点が置かれていた、いわゆる「詰め込み教育」からはじまり、自ら考える力をつけ、ただ勉強に追われるのではなく、ゆとりのある時間の中でさまざまな経験をして生きる力を身につけていく「ゆとり教育」、現在では、生きる力をはぐくむ教育の「脱ゆとり教育」など、時代背景に沿った学習指導要領の改訂が行われてきました。最近では生まれてから物心がつく頃にはインターネットやパソコン、スマートフォンといったIT製品が普及した環境に育ったデジタルネイティブ達は人との出会い方やコミュニケーションも、ネット上で行うことに抵抗が少なく、その反面に直接の対人関係が苦手な人が増えてきたのではないかと考えます。人と人との関係性を構築する機会が少ないと、人を好きになれず、自分をも好きになることが出来ない状況が、自己肯定感の低さとなって、現れてきます。

浦安市の現状は「浦安市教育ビジョン」にも記載されておりますが、子どもたちや教育の課題については、「問題行動やいじめ」、「道徳心や規範意識の低下」などがあげられており、また、どのような子どもになってほしいかについては、「自分や他人のよさがわかり、他人を思いやる心を持っている」、「礼儀正しく、正義感や公正さを重んじて判断し、行動している」などの割合が高くなっていることから、他人を思いやり、豊かな心を身に付けるための心の育成が求められております。

我々青年会議所も毎年違うテーマにて色々な形の「わんぱく相撲浦安場所」を開催してまいりました。昨年は新型コロナウイルス感染症の蔓延により中止となってしまいましたが、本年度は第33回「わんぱく相撲浦安場所」を開催し、自己肯定感の育成、他人を思いやる心の育成に取り組んでまいります。心豊かな青少年の育成には、勝負に勝った喜びや負けた悔しさを体験する機会が必要であり、チャレンジして最後までやり遂げるたくましさや、勝負の厳しさで育まれた強い心が人を思いやる心の余裕につながります。

【むすびに】

浦安青年会議所は昨年設立40周年という大きな節目を迎えました。40年という長い歴史は平坦ではなく、幾度もの困難が立ちはだかり、その都度人に助けられ、支えられ、手を取り合いながら、襷をつないでこられました。この未曾有の事態による大きな困難もメンバー一人ひとりが率先して行動することで、乗り越えて行かねばなりません。もう後ろは振り返らず、新たな時代を築いていくための大きなヒントを得られたと前向きに考えながら、45周年に向けた大きな一歩を歩み出しましょう。

今ここで私たちが運動することを止め、踏み出すことを躊躇ってしまったならば、この先永遠と後悔してしまうだろう。私たちには共に手を取り合う仲間がいる。その仲間達と共にやり遂げてきたことに自身と誇りを持ち、覚悟を持って光り差す明るい未来への突破口を開こう。今よりもなお求められ、必要とされる団体に生まれ変り、明るい豊かな浦安の実現に向けて1年間誰よりも率先して行動することを誓います。

信念は、行動に移さなければ価値がない
成果は過去の努力の結果であり、未来はこれからの努力で決まる
未来のために覚悟をもって

事業計画(案)

・時代の変化に特化した組織運営の構築
・組織力の向上へと繋がる研修事業の開催
・意識高き青年経済人が集う拡大事業の開催
・今求められるリーダーの育成を目的としたまちづくり事業の開催
・強くしなやかな青少年育成事業の開催
・15名以上の会員拡大
・第33回わんぱく相撲浦安場所の開催
・主権者意識醸成事業の展開
・語り合うOB親睦例会の開催
・各友好団体との連携・協力
・公益社団法人日本青年会議所への積極的な支援・協力
・公益社団法人日本青年会議所、関東地区協議会、千葉ブロック協議会の諸会議・諸大会・諸事業への積極的な参加
・SDGsの推進