理事長所信

2019年度 公益社団法人浦安青年会議所

第40代理事長 渡邉 賢祐

【スローガン】

衆賢茅茹

~心をひとつに~

理事長所信

【はじめに】

 私は真言宗のお寺の長男として生を受けました。幼いころ、自分の家がお寺という認識がなく、ただ、人々が沢山来るところが自分の家という認識でした。そのような環境で育ち、大学生になると、仏教を学び、よりお寺の後継者としての意識が芽生え、父の存在はとても大きくなりました。師として僧侶の振る舞いや日々精進している背中を見て、父のような僧侶になることが、今でも、私の人生の目標です。私は浦安に生まれ、浦安で育ち、39年が経ちました。浦安の文化、人が大好きです。そして、ご先祖様の為にとお寺の行事を手伝ってくれる、温かい眼差しで見守ってくれる人々と心で接する父の姿を見ていくうち、人と人とのつながりの大事さを学び、同時に人々の優しさや有難みを感じるようになりました。
 IT化やインターネット社会が進む現代は、合理的な考えが優先され、心の直接的なやりとりが希薄になってきています。本来人間は、感動したり、喜怒哀楽を相手に対して、またあらゆる物に表すものです。しかし、今の世の中では目に見えない相手に対し、物事を伝えることが増えてきています。その中で、一番重要なものは、本質的な心と心のやりとりが大切だと私は思っています。仏教の言葉で「諸法無我」という言葉があります。これは全てのものごとは影響を及ぼし合う因果関係によって成り立ち、他との関係なしに独立して存在するものなどないという意味です。
 私は今までのJC活動において、人と人の繋がりの楽しさを感じてきました。浦安という、元町、中町、新町の異なる価値感を持った地域で今、市民から必要な組織として求められていく為に、そして、新たな価値を生み出していく為には「心」の繋がりが大切だと考えます。また、「諸 行無常」という言葉があります。世の中のあらゆるものは一定でなく、絶えず変化し続けているという意味です。世の中の物事は常に変化を繰り返し、同じ状態のものは何一つありません。常に変化をし続けています。1981年8月、志を高く持った青年たちが情熱を持って、浦安青年会議所を設立しました。今こそ、JCが変革を起こし、市民と共に、また人との繋がりの中で、心を一つにして、新しい運動を生みだし、豊かな社会を創造していかなければならないのです。

【信頼から生まれる組織】

 組織とは共通の目的を持ち、それを達成するために協働し、複数の人々の行為やコミュニケーションによって構成されるシステムである。浦安青年会議所は今まで、厳格なルールのもと、運営をしてきました。今後新たな運動を展開していく為には、規則の遵守や一人一人の能力の向上もさることながら、お互いが信頼し、会員同士が活動をしやすい運営をしなければなりません。また、物事に対し、何事にも真摯に向き合う姿勢は素晴らしいものです。そして、相手を思う気持ちや、約束を守ることで信頼は育まれていきます。信頼をより深めていく為には、当たり前のことを当たり前に実行する大事さを今一度、理解し、相手の立場になって考える運営をすることで、新たな議論が生まれるのではないでしょうか。私たち青年会議所会員が心と心を通わせ、信頼を高める運営をし、活発な議論をすることで、魅力ある組織として運動を伝えていけるのです。
 また、JCで知り合う仲間はかけがえのない存在であると私は思います。JCはお互いに助け合い、意識や自分自身の能力を高め合うことで成長につながります。同じ価値観の仲間と交流することで、信頼関係が生まれ、組織をより高めていくことに繋がります。日本人には古来よりおもてなしの精神があります。相手に対する感謝と気遣いの心をもって、青年会議所の活動を理解して頂き、まずは自分自身さらには相手も楽しいと思ってもらえることこそが、真の友情に繋がると確信します。その精神と友情の繋がりを強固にすることで、新たな運動が生まれ、更には個々の能力を活かしていけるのではないでしょうか。だからこそ、厚遇の心で、敬意を込めて、心と心の交流をし、青年会議所が楽しいと思うことが、組織を高める意欲になるのです。さらに、先輩諸兄姉に築いて頂いた、歴史を紡いでいくためにも、過去の情報を整理するとともに、共有をし、会員同士の意識の強化を図ります。信頼をされる組織として、会員間の信頼を高めることで、円滑で魅力ある組織運営を築いてまいります。

【未来への主体性】

 市民自らが明るい豊かな社会にしようという自発的な意思と行動が必要とされている今、選挙において候補者の選択を行うことは、市民の重要な機会と権利です。まちの未来を考えた時、もっとも重要なのは市民が一緒になって社会のあり方、まちづくりのあり方について考える機会があるということではないでしょうか。情報選択の時代の中で、まちの課題を共に考え、選択する。その機会こそが、市民が政治や行政に参画する一歩となると考えます。地方統一選 挙において、政策本位による政治選択を推進し、地域が今より一層輝くために、明るい豊かな社会実現のために市民の政治への意識、そして社会参画を促すことが、より良いまちの未来への礎に繋がるのです。
 また、2015年6月から選挙権が18歳に引き下げられた一方で、若者の投票率の低さが問題となっています。未来の有権者である子ども達が自分たちの未来は自分たちで決めるという意識を持ち、身近な課題を考え、向き合い、民主主義のしくみと政治への関心を高め、それを知ることこそが、投票率の向上に繋がっていくのではないでしょうか。自分たちの未来、そして将来を考える機会を提供し、政治参画意識の向上と政策リテラシーを養うことで、まちは輝いていくと確信します。

【歴史の継承】

浦安はその昔、漁師町として栄えた歴史があります。美しい海が隣接し、アサリやハマグリ漁、海苔の養殖などで隆盛を誇り、また、境川もかつては、大小様々な多くの漁船の基地であり、子ども達の遊び場として、まちの発展を支えてきた重要な河川でもあります。私も小学生の頃、境川で遊んだり、船がまだ停泊していたことを思い出します。今では人口は急激に増加し、都市化が進み、昔のような風景は無くなりましたが、今でも、美しい景観や面影を残してくれています。私達は何気ない日常の中で、境川に何処か懐かしさを感じていると思います。今一度、浦安の水辺を見つめ直し、市民がこのまちに今以上に関心を持つことで愛郷心が生まれ、豊かなまちの発展に繋がるのです。また、浦安には様々な文化財や史跡、寺院などが存在します。浦安の今までの歴史の歩みを引き継いでいく為にも、なくてはならないものです。まずは、私達、青年世代がこのことを知り、守っていくことが浦安の未来を継いでいけるのではないでしょうか。浦安の水辺、そして、浦安の文化と歴史を継承することで、市民と一つになり、人と人との繋がりを深め、より良い運動を広げていけるのです。私たちJCは単年度制ということが特徴です。毎年トップが変わり、運動を展開してきました。その歴史と伝統ある浦安青年会議所の想いを次代に繋げ、豊かな心が拡がる組織となるべく、JCを支え続けて頂いたことへの感謝と敬意の気持ちを忘れず、同じ志を持った同士が新たなる未来へと羽ばたいて、それぞれの想いと歴史を紡いでいくことが更なる運動へと繋がっていくのです。

【感謝の心】

 近年、子ども達は物質的な豊かさや便利さの中で生活する一方で、学校や塾での生活の中で時間を取られ、ゆとりのない生活をしているように感じます。デジタル社会と言われるIT環境の変化の中で、いつでも情報を得られ、利便 性が向上しました。しかし、以前より自然と触れ合う機会が少なくなり、普段何気なく接している物や命の有難さが薄れてきているようにも思います。
 日本の風土の特徴は、春、夏、秋、冬の四季があることが挙げられます。古来より日本はその四季の流れの中で様々な文化や芸術が育まれてきた歴史があります。また、季節ごとの植物や農作物があり、昔から五穀豊穣を願い感謝を捧げてきました。現代の子ども達の取り巻く環境を考えたとき、季節ごとの自然を愛で、自分に関わる全ての人々へ感謝の気持ちを持ってもらいたいと考えます。
 仏教では生きとし生けるものの全てのものへの恩恵に感謝し、言葉をお唱えしてから食事をいただく作法があります。本来、「いただきます」とは自分以外の命を頂戴し、自分の命を生かせて頂くという意味があります。未来を担う子ども達に今だからこそ、感謝の心を育み、相手を思いやる心を養い、素直で、豊かな心を持ってもらいたい、その心を培うことで未来に羽ばたけると確信します。

【おわりに】

 真言宗の宗祖である弘法大師、空海は「虚空尽き、衆生尽き、涅槃尽きなば、我が願いも尽きん」という言葉を残し、承和二年(八三五年)三月二十一日、高野山の奥之院の霊窟に永遠の瞑想に入られました。この言葉の意味は「全ての生きとし生けるものが幸せになるまで、私は祈り続けます」という意味です。私はJC活動においても同じことが言えるのではないかと思っています。運動には終わりがありません。今まで、先輩諸兄姉が築いてこられた歴史を受け継ぐとともに、人と人との繋がりの中で、心と心が通い合う組織として、また市民から必要とされる組織として、新たな事業を展開するためにも、精進してまいります。
 我ら青年世代がこの街を変えるんだという意識を持ち、行動することで、明るい豊かな社会が待っているのです。そして、その「心」が40周年、更にはその先の浦安青年会議所の未来へ続いていくと確信します。

事業計画

・最高意思決定の場である総会の開催
・他団体と交流を深める新年例会の開催
・過去の思いを共有するOB親睦会の開催
・政策本位による政治選択を推進する事業の開催
・未来への主体性を育む事業の開催
・浦安の水辺と歴史の継承を目的としたまちづくり事業の開催 ・想いを継ぐ卒業例会の開催
・全力で一喜一憂するわんぱく相撲の開催
・五感を刺激し自然と接する体験型事業の開催
・家族で楽しみ絆を深める食育事業の開催
・青少年の社会性を育む事業の開催
・20名の会員拡大の必達
・友好団体との連携・協力
・SDGsの推進
・公益社団法人日本青年会議所への積極的な支援・協力
・公益社団法人日本青年会議所、関東地区協議会、千葉ブロック協議会の諸会 ・ 議・諸大会・諸事業への積極的な参加