公益社団法人 浦安青年会議所 理事長対談 Vol.4 吉木誉絵氏×西川理事長

地域へ浦安JCの運動を発信するために、
理事長と当年度の運動に関わられる地域リーダーの皆様や講師の皆様との対談を掲載します。

今回掲載するのは4月例会にて講師を務めて頂いた、吉木誉絵氏と西川理事長との対談を記載します。
吉木誉絵氏は

【対談PDFデータ】
4月対談(吉木誉絵氏×西川理事長)

【対談内容】

〇 4月第一例会「みんなで灯そう!日本のみらい 日本のこころ育成プロジェクト」 〇
吉木誉絵氏×西川理事長対談

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<はじめに>

西川理事長:皆さん、藍染体験いかがでしたか?
楽しかったですか?
上手にできたでしょうか?
5月5日の子どもの日に、今日作った鯉のぼりを
境川に飾ることが出来ます。ぜひそちらにも参加
してくださいね。
本日ご一緒にお話をしていただく、吉木さんにも
藍染体験をしていただきました。吉木さん、藍染体験はいかがでしたか?

※当日は地域の小学校体育館にて藍染体験事業を開催。

吉木さん :藍染体験は初めてで、皆さんと一緒に楽しませていただきました。
皆さんの藍染の鯉のぼりを見ましたが、とってもきれいな青色に染まっていて
素敵ですよね。

西川理事長:そうですね、みんな思い思いのデザインでとても素敵でした。
藍染は奈良時代に中国から伝わってきたと言われています。阿波の国、今の徳島で盛んに
なり、そこから全国に広がり、江戸時代にはお百姓さんとか大名とか、将軍もみんな藍染
の着物を着ていたそうです。
明治の時代になり、外国からたくさん人が来た時に、国中が藍の色に染まっているのを見
て、「ジャパンブルー」と名付けたそうです。

吉木さん :だから日本のサッカー選手は青いユニホームを着ているのですね。

西川理事長:そうですね。今でもそうしたところに息づいていますね。

<「浦安 うらやす」のルーツ>

西川理事長:さて吉木さん、本日はお忙しい中、対談をお引き受けくださいましてありがとうございま
す。ところで、吉木さんは浦安には何度か来られたことありますか?

吉木さん :いえ、実は浦安に来たのは初めてなんです。だから今回来ることができてとても嬉しく思います。日本で現存する一番古い書物「古事記」をもっともっと広めていきたいと私は活動をしているのですが、同時期に編纂されたもので、「日本書紀」という本があります。
こちらも古事記と同様に日本の神話と歴史がつづられているのですが、その日本書紀には
「浦安」という言葉が出てきます。浦安の「浦」は心という意味と、うら若きなど、草木
の先端がまだまだ瑞々しい状態を指しており、心が瑞々しいという願いが込められていて、
「浦」は瑞々しい、もしくは転じて心そのものを表しています。「安」は平和という意味です。つまり心が平和であるように、平和な国であるように、という昔からの読み方で、きっと浦安の地名にもそうした想いが込められているのでしょうね。他にも神話からいただいた地名はたくさんあります。
例えば愛媛も古事記から取られているのですよ。
浦安は、日本書紀にも出てきますので、とても神話と縁がある場所だなと思います。

西川理事長:浦安の社会の授業の中では、副読本でこのルーツを教えられているそうです。
皆さんももし、授業でそのことを学んだ時はこのことを思い出してみてくださいね。

※浦安の市長室にはこの一節が書かれた書が置かれています。6月開庁予定の新庁舎には新たに書が1階に展示される予定となっています。

<古事記ってどんな話?>

西川理事長:吉木さんは古事記をモチーフにしたパフォーマンスも活動の一貫としてされていますが、何
故、古事記に興味を持ったのか、またパフォーマンスをされるようになったのか、教えてく
ださい。

吉木さん :私、アメリカで生活をしていた時期があったのですが、その時の同級生はみんな自分の国の
神話とか自分のルーツとなる物語を知っていて、それをとても大事にしていることに気づき
ました。
例えば、妖怪ウオッチなど目に見えない世界からの作用で現実にこんな現象が起こるとな
ど描かれていると思うのですが、もともと日本人は古来より、草、木、海、風など、そうい
った自然そのもの、自然の現象に神様が宿っていると信じており、神羅万象に対して祈りを
捧げてきました。
例えば、自然災害はとても怖いもの。熊本でも起きてみんなと同じ年代の子どもたちがとっ
ても苦しんでいます。こういう突然起こる大震災といった命を脅かす自然やその現象に対
して、私たちの祖先は畏怖の気持ちを持っていました。それと同時に、私たちの命をはぐく
んでくれる水、土、森といった恵みを与えてくれる自然を敬う気持ちも持っていました。
尊敬と畏怖という気持ちの両方を持っていました。そしてそれらを神様になぞらえたりし
て、怒りを鎮めてくださいとか、普段このように素晴らしい自然を与えてくださいましてあ
りがとうございますという気持ち、恐れと感謝両方をもって過ごしてきたのが日本人なの
だということが海外での生活を通して知って素晴らしいと思いました。

皆さんはご飯を食べる時に何て言いますか?

「いただきます」と言うと思いますが、それはどういうことかというと、私たち人間は動
植物の命を頂かないと生きていけません。そのため、自分の命が今日、この瞬間あること
は、皆が昨日、またそのずっと前から食べてきた生き物のおかげ。食べてきたものには命が
ある。その命を摂取して、その命を食べさせていただくことで、自分の命が今日輝いてい
る。そのことに対しての「ありがとう」の気持ち。こういった日本人の美しい気持ちが古
事記・日本書紀に宿っているということを私は知って、これはいろいろな人に知ってほし
いなと思ったのです。

西川理事長:「八百万の神」って言葉がありますよね。「八百万の神」、いろいろなものに神様が宿っている、というのが今、吉木さんが伝えてくださったことです。古事記とは神様のお話なんですね。
ところで皆さんは、「パズドラ」ってしたことありますか?その中に出てきた神様の名前を覚えている子っていますか?「イザナギノミコト」、「イザナミノミコト」って聞いたことあるおともだち。(挙手)
古事記の世界ではこの二人が日本の国(形)を作ったと言われていますよね。

吉木さん :「イザナギノミコト」が男の神様で、「イザナミノミコト」が女の神様、この2人の神様が
愛し合って、みんなが生まれるのと同じように、日本が生まれた。日本という国も神様が生んだ国。そこが日本の神話の面白いところです。

西川理事長:日本の神様をモチーフにしたゲームも出ています。さっきの「パズドラ」とか。こうした
ゲームを通してでも良いのでぜひ皆さんにはイザナミノミコト・イザナギノミコトの話や、ヤマタノオロチの話を知って欲しいと思います。
実は私も中学2年生から高校2年生までアメリカのワシントンDCに住んでいました。
海外での在住経験を通して今まで自分自身が日本のことを全然知らなかったこと、他の国
の人たちが日本人以上に日本という国に興味を持ってくれていることに気付きました。日
本人が当たり前と思っていることが実は外国では高く評価されていることが多くあります
よね。
藍染もNYとか、ロンドンなど海外で高い評価を得ています。そんな素晴らしい日本の伝
統文化、風習をぜひ子どもたちに学んでもらって、世界に羽ばたいていってもらいたいと
思い、今回このような事業を開催させていただきました。
吉木さん、他にも日本が世界から評価されているものってありますか。

吉木さん :日本人はよく働き者と言われている点ですよね。これって実は、神様が働き者だから、私た
ちもその性質を受け継いだといえるのです。
日本の神話に出てくる太陽の神様、「アマテラスオオミカミ」を知っているおともだちいま
すか?日本で最も尊いと言われている神様です。太陽はいつも私たちに分け隔てなく照ら
してくれる、すごくあたたかくて優しい存在です。
八百万の神々の中で最も尊いとされているアマテラスオオミカミですら、機織りの仕事を
持っています。
他にも、兼業農家をしている神様がいたりと、
非常に働き者な神様が多いでのす。
あと日本人は話し合いで解決をすると言われていま
す。それが古事記にも書かれています。
古事記では、ある神様が一人これをしなさい、あれ
をしなさいという風に命令はしません。
みなさんもクラス委員長とかいると思いますが、
リーダーは一人で決定するわけではないですよね。
みんなのまとめ役としているけれど、決して一人で勝手に決めることはしません。そうい
った話し合いでまとめていくということを神様がやっています。
八百万と書いて「やおよろず」と読むのですが、それだけ神様がいるということに価値観
があります。私たちはそんな日本人が作った世界に生きているのです。
誰かえらい神様が何かを決めるのではなく、話し合いで決めていきます。それが日本人の
気質を表していると思います。
生活習慣でも、みなさんお母さんお父さんが作っている白いご飯を食べていると思います。
ご飯を右と左どっちに置いたらいいかわかる人いるかな?左?大正解です。
お魚でも頭を置くときは左。日本は稲作の文化に育まれてきた精神がたくさんあります。
何故ご飯を左に置くかのルーツは古事記にあります。父神のイザナギノミコトが川でみそ
ぎをしていた時、顔を洗った時に、右目から月の神様のツクヨミノミコトが生まれ、鼻から
は海原を統治するスサノオが生まれ、そして左目からアマテラスオオミカミが生まれまし
た。最も尊い神様であるアマテラスオオミカミが左からお生まれになった。だから左側が上
位とされていて、日本人に欠かせないお米は食卓でも優先的に左側に置かれるのですね。
私たちの生活の習慣の中で何も気にしていないのに最初から決まっている事ってたくさん
ありますよね。そういったルーツが古事記に書かれています。
遠い遠い世界のお話のように感じますが、実は今自分たちが住んでいる世界の理を教えて
くれるのが古事記なんです。

西川理事長:これから川島さんに読み語りをしていただく因幡の白兎にも、うそをついてはいけないよ、
いじめはしてはいけないよという話が描かれています。
私も10年くらい前から見明川小学校で絵本の読み聞かせをしているのですが、
絵本の世界には時に結構残酷なストーリーが入っていることもあります。
でもそういうことを見聞きすることによって、こういうことをしてはいけないということを
絵本から学ぶことができます。
神話にも様々なストーリーがありますが、ぜひ私たちのルーツが詰まった神話絵本を、保護
者の皆様には読み返していただいて、子どもたちに読み聞かせをしていただければと思いま
す。
さて今日はもう1つ子ども達に持って帰って貰いたいお話があります。

<日本ってどのくらいの歴史があるの?>

西川理事長:日本ってとても長い歴史のある国なんですよね。
吉木さん :日本って世界で何番目ぐらいに長く続いている国だと
思いますか?
子どもたち:5番目。
吉木さん :おしい。
子どもたち:1番。
吉木さん :大正解です。
エジプトの王朝や中国など日本より昔からあった国は
あります。
でも現存する国の中で一番古いのは日本。
日本は建国してから今年で2676年目になります。
考古学、出土物からみても2000年前後です。
第2位はデンマーク。それで1000年ちょっと。
第3位はイギリス900年ちょっと。
日本は第2位を大きくはなして第1位。
日本の国土は小さく、外国のほうがかっこいい気がすると思いますが、みんなが今日体験し
た藍染のルーツ、染め物も草や木とかから色を出すなど、自然と一体になって文化を育ぐく
むことは、縄文時代から続いています。
縄文時代は今から約1万5000年前と言われているんですよ。
古事記や日本書紀の神話の中には、その頃のことがエッセンスとして受け継がれています。
それはすごいことだと思います。

西川理事長:今日ぜひみんなに持ち帰ってほしいのは、この長い歴史の中に、今吉木さんが色々お話し
いただいたことや、藍染のことなど、いっぱい日本のいい所が詰まっていることを知って
貰いたいというころです。お家に帰ったらまた日本の良いところをお父さんお母さんに聞
いてもらいたいと思います。また勉強してくださいね。

<最後に>

西川理事長:最後にこれから未来を作っていく子どもたちに一言お願いします。

吉木さん :是非みなさんには古事記を読んでもらいたいと思います。
古事記には自分のルーツが書かれています。
自分たちのルーツである神話を大事にすることは、
将来海外に行って、海外の人と友達になる時に
役立ちます。
まずは自分の国の神話を学び、その価値がわかった
時に、どうして海外の子たちがこんなに宗教を大事
にしているか、自分たちの神話を大事にしているのか理解できると思います。
そして、海外の文化はどの神話をルーツにしているのか理解することで、相手のことを
分かりあうことができ、深い友達になれると思っています。
自分の神話をしっかりと学んで、自然と多くふれあうような日を過ごしていただきたい
と思います。本日はありがとうございました。

西川理事長:ありがとうございました。

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